年末年始の休暇を利用して、フランスに行ってきました。
この時期の旅行で1つ懸念点となったのが、やはり元旦に施設やお店がやっているかどうか。
どこに行っても閉まってて何もできなかったら悲しい…
そんな思いはしたくなかったので、念入りに下調べをして行ったら、結果的にめちゃくちゃ充実した1日を過ごすことができました。
パリでは元旦にどんな風に過ごせるのか、記録していこうと思います。
泊まったホテルの紹介記事はこれから書きます。
朝ごはん
元旦はブーランジェリー(パン屋さん)はどこも閉まっているので、ホテルの朝食を利用しました。
ペストリーがミニサイズだから全部試せてうれしい。
ホテルにはオレンジの搾り機があって、搾りたてのジュースが飲めました。
この搾り機、八百屋さんやスーパー等でもよく見かけました。
イギリス、イタリア、オランダとスーパーに行ったけど、これは見なかったなあ。フランスの文化なんでしょうか。
元旦の朝ごはんは、前日にスーパー等で買い溜めするのも良いかと思います。
私は大晦日にモン・サン・ミッシェルに行って帰りが遅くなったのと、せっかくホテルに素敵なカフェテリアがあるんだからと思い、滞在期間で一度だけ利用しました。
朝ごはんを食べ終わったら、さっそく外へ出かけます。
元旦の地下鉄事情
早起きは三文の得、元旦の朝ならば三十文の得(知らんけど)。
パリの地下鉄は、大晦日の夕方から元旦の午前中にかけて無料になります。
どんなシステムかと思いきや、めちゃくちゃ原始的で笑いました。
とはいえ、元旦の午前中は前日のどんちゃん騒ぎの疲れでみんな寝ているそう。
私達は8番線でコンコルド駅まで向かいます。
謎にワンピースとコラボしていました。
コンコルド広場
時刻は8時半。静かな元旦の朝。
曇り空の上から、ぼんやりと街を照らす遅めの日の出が、なんだか幻想的な空気を醸しだしています。
カウントダウンで大賑わいだっただろうシャンゼリゼ通りも、このとおりの静けさです。
私が最初に行った場所は、
オランジュリー美術館
喜ばしいことに、パリの美術館は元旦でも開いている場所が多いです。
私は開館時間ぴったりの、9:00のチケットを予約していました。
なぜ一番最初にここに来たのか。
新年最初の朝を、落ち着いた部屋でモネの絵画にぐるっと囲まれて過ごしたら、なんだか穏やかな気持ちで1年をスタート出来るんじゃない?と思ったわけです。
モネの睡蓮
…とはいえ、開館直後でも充分に人がいました。
それもそのはず。この年は元旦が第一日曜日だった為、無料開放日になっていたんです。
開放日じゃなかったら、もう少し人が少なかったんじゃないかな。
ショップ
ポストカードの長さよ… 折らずに持ち運ぶのに気を遣いました。
そんなことモネは知ったこっちゃないでしょうが。
オランジュリー美術館は小さめなので、滞在時間は約1時間。
セーヌ川を渡って、次の美術館に向かいます。
オルセー美術館
ここもこの日は無料でした。
入場待ちの大行列が出来ていましたが、私は事前に予約していたのですんなり入れました。
パリの美術館は、事前予約をした方が絶対にいいです。当日チケットを購入するとなると、かなり並びます。
美術館での芸術鑑賞は、想像以上に体力を使います。
入る前にくたびれてしまっては本当に勿体ないです。
ただ早く着いても、チケットの指定時刻になるまでは列に並んで待機させられるようでした。ヨーロッパはルーズだと思っていたから、そこがちょっと意外でした。
逆に遅れた場合は、指定時刻から30分遅れまでは対応してもらえるようでした。
昔の駅を改装して作られた美術館なので、内装が美しい!
誰もが知るような有名な絵画が惜しげもなく飾られていて、贅沢の限りでした。
これを無料で見れてしまうなんて…
でも、一番見たかったゴッホの星降る夜は、貸し出し中で見れませんでした、涙。
有名な時計の前でパシャリ。
オルセー美術館を出たら、近くのAssemblée Nationale駅からパリを北へ縦断、モンマルトルのアベス駅(Abbesses)まで行きました。
疲れたのでお昼ごはんが食べたい。
元旦でも開いているお店を見つけていたので、そこへ向かいました。
ランチのお店 Fric Frac
クロックムッシュのお店です。
お洒落で面白いレストランなので、別記事で紹介しています。
ちなみにモンマルトルの丘は、丘という名が付くように、坂を上っていきます。
急な階段がいっぱい。
元旦は午前中までモノレールが無料なので、朝早くここに来て、初詣よろしく参拝、なんてプランもいいかもしれません。
モンマルトルの丘
パリで一番高い丘から、パリの街並みをしばし堪能。
旅費を削る為に、エッフェル塔やモンパルナスタワーなどの有料で景色が見れる場所には行なかったため、ここが私にとってパリ滞在中に一番景色を眺められる場所でした。
サクレクール寺院
中ではミサをやっていたようですが、なにせ今日は元旦。
日本で言う初詣みたいなものなので、行列が凄すぎて中に入るのは断念しました。
でも周囲を歩いているだけで賑やかな雰囲気を味わえてよかったです。
テルトル広場
有名な画家たちが集っていた広場です。
ここもやはり例えるなら、元旦の神社の境内のようなものなので、とても賑わっていました。
観光客の似顔絵を描いている画家たちの上手いこと!
駅の近くではクリスマスマーケットなんかもやっていました。
このあたりに来ればご飯には困らなさそうですね。
でも少し下った通りに入ると、やはりほとんどのお店が閉まっていました。
緩やかな坂を歩いて下って、一旦ホテルに戻ります。
途中の道には、ゴッホが暮らしていたアパートがあったりもして。
有名なムーランルージュも。
モンマルトルの丘は、登っていくことはお勧めしませんが、下りには色々な観光スポットがあった為、一駅でもお散歩してみるのがおすすめです。
さて、夕ご飯の前に、さらに美術館をもう一つねじ込みました。
ポンピドゥーセンター
なにせ、ここも元旦も開いている上に、無料だったので。
現代美術を中心に集めた美術館なので、外装も内装も近未来的。
既に美術館を2つ見たとはいえ、ガラッと一変した内装には、とても新鮮な気分になります。
個人的には、前者2つよりも興奮しました。
人物をリアルに描いた絵画も良いけれど、現代美術は、一体どんな思考回路をしたらこんな作品が生まれるのだろうと。思わず引き込まれてしまいます。
美術で心が満たされたら、今度はお腹を満たすために、夕食を食べに行きます。
レストラン Le procope
元旦に夕食難民になって夜の街をさまようのは嫌だったので、こちらのレストランは事前に予約していました。
パリ最古のカフェだった場所なので緊張してましたが、あまり格式張らずカジュアルな方で、居心地が良かったです。
年末年始のレストラン利用で気を付けたいのは、
- 予約が必要かどうか
- 普段のアラカルトのメニューが選べるかどうか
だと思います。
このレストランでは普段提供されているリーズナブルなコースがありませんでした…
でもさらに凄いところだと、祝日は特別なコースしか用意していないなんてレストランもあります。
席について3万円のコースをどうぞなんて言われたら、冷や汗たらたらですよ。
私は名物だというシチューを頼みました。
料理のシェアはフランス料理ではタブーとされていると、どのメディアも口を酸っぱくして言っているのを読みましたが、お互いのお皿から料理をつついている人たちを何組も見て、何だか拍子抜けしてしまいました。
フランス旅行で他に行ったレストランでも普通に見かけました。まあ、どれも観光客だったなら分からないですが。
お隣の女性は1人で来ていて、ワインとオニオングラタンスープとデザートを頼んで完全に優勝してました。
食後には人気のジェラートを。
疲労感よりも充実感のほうがはるかに勝ったので、なんと帰りはレストランからホテルまで、2km程の道を徒歩で帰ってしまいました。
夜でも観光地のシテ島あたりは人通りが多く、(一人ではなかったのも大きいですが)不安を感じることは特にありませんでした。
この日の総歩数は30,000歩越え。
ホテルが主要の観光名所に徒歩で行けてしまう場所にあったため、パリ滞在中は沢山歩きました…
でも街並みがどこも素敵だったので、退屈することは全くありませんでした。
「元旦でも開いてる場所!」と意気込んで調べた結果、なんだか超盛り沢山の1日になってしまいました。
一年の初めなので、ホテルでのんびりと過ごしても十分に素敵だと思います。
それでも、元旦のパリの過ごし方として、ここまでの充実した一日が過ごせるということで、少しでも参考になったら嬉しいです!