カザフスタン体験記海外旅行記

【デニス・テン・メモリアルチャレンジ2025】カザフスタンのアイスショーは凄かった

 

 

木、金、土と3日間に渡って行われたフィギュアスケートの大会、デニス・テン・メモリアルチャレンジの最終日の夜に、Gala、すなわちエキシビションが行われました。

このエキシビションを見て、フィギュアファンの方々に、ひいてはカザフスタンに興味のある方にまで、この大会をぜひ見に行ってほしい!という気持ちになりました。

今回は2泊4日の超弾丸でカザフスタンを訪れたわけですが、このショーを通して、この国の文化を一度に体験出来てとても良かったです。

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チケットの購入方法

こちらは試合と違って入場料がかかり、公式サイトから事前に購入しました。

公式サイト

DENIS TEN MEMORIAL CHALLENGE
DENIS TEN MEMORIAL CHALLENGE 2025 - ALMATY - HALYK ARENA

 

ブロックを選択してから座席を選びます。

ご覧の通り謎に凸凹していて分かりにくかったのですが、まあとりあえず一番前を取れば=最前列になるかなと。

値段は席ごとに3種類に分かれていて、私が選んだ最前列は10,000テンゲ。日本円にして約3,000円です。

あまりにも安すぎてなんだか不安になってきました。この顔ぶれを3,000円で拝もうなんて罰が当たらないか…

昨年船橋で見たアイスショーThe Ice、ミーシャとニカが出演していたそれは、最前列のチケットは50,000円でした。(私は運よく25,000円の2列目で見れてしまいましたが…)

 

開場の一時間前位になると、段々と人が増えてきました。

気がつけば、今までどこにいたのと思うくらいの人だかり。

 

18:30に開場しました。

昼の大会は本当に何だったんだ… と思うほど、セキュリティチェックが頑丈でした。

空港で通るような保安ゲートと目視での荷物チェックが行われ、チケット購入時に送られてきたQRコードをスキャンしてもらって入場します。

 

値段に驚くグッズたち

グッズが販売されていました。イベントらしさがグンとアップしてわくわくします。

 

なんかもう、とにかく安いので、気になったもの全部買うか…という気持ちになりました。

Tシャツは2,500円。普段あまり着ないんですが、アルマトイが林檎の街という意味を持つと知って、ここにしかないデザインでいいなと思いました。

水筒は3,000円ですが、プラスチックではなくちゃんと金属で、保温性ばっちりです。エンボス仕様になっているモチーフがとても素敵。

トートバッグに至っては600円。もう買わない理由が無いです。

全部で5,000円ほど。

今やミュージシャンのライブグッズだったら、Tシャツ一枚の値段がそれですよ。いや、それ以上するかも。

 

以前、ミーシャが世界選手権で銀メダルを取って、億万長者になったという内容の現地語の記事を読みましたが、その億万長者とされる彼が貰った賞金額が日本円で70万円だと分かって、とても切ない気持ちになりました。

調べたらこの国の平均月収は7万円くらいだそう。

もう売り上げをこの団体の更なる発展のために使ってくれ… という気持ちでいっぱいでした。

 

会場内

昼に競技を見たリンクに戻ってきました。

自分の席を見つけて腰を下ろしたところで。

なんだこれ

 

放送用のアンテナ?みたいなものが、堂々と視界を邪魔していました。

いやーこれだけ広いアリーナでこの席だけ… 絶対なんか持ってるよな自分

流石にどうにかしてくれーと思い、スタッフに伝えたところ、少し短くしてもらえました。

まあ、私の左の人たちも被害を被っていると考えれば仕方が無いことだと…

  

そういえば、大会とエキシビションを通して、ふと気づいて驚いたのが、スタッフの人種が様々だったこと。ここがイギリスやフランスなどのヨーロッパ、北米とかになると、セキュリティスタッフはほとんどが黒人だったりするんですよね。

それからそれらの国には、他にも隅で固まっているアジア人グループだったり、明確に区分はされてなくとも、薄っすらと可視化された人種ごとのグループがありました。

カザフスタンの人種の内訳は、自分の体感ではアジア人3割、白人3割、日本でハーフと呼ばれるような色々な人種の混ざったような人達が3割といったような感じで、どの人も、当然のように街に馴染んでいました。

それが自分にとってすごく新鮮で、自分の常識の外にある世界を目の当たりにしたような気分だったのです。   

 

チケットはソールドアウトしたようで、昼間のアリーナとは打って変わって、席は人でどんどん埋まっていきます。

カザフのフィギュア文化、やるじゃん!

 

エキシビション開演

開演時刻になり、スクリーンに映像が流れだしました。

 

そしてもちろん、デニス、彼の顔が。

 

少し前にふと思ったんです。

この大会の歴代の金メダリストは誰だろうと。

きっと彼ならば、何度もメダルを取っていたに違いないと。

そして我に返ります。彼が亡くなったからできた大会なのに、一体なんて馬鹿なことを考えたんだろうと。

そして寂しさとやるせなさが、一層強く押し寄せてきました。

 

デニス・テン・アカデミーの子供たちでしょうか、小さな子供たちが沢山出演していました。

オープニングの、子供たちが火や水、土などを表現しているプログラム。

記憶があいまいなのですが、おそらくカザフスタンという国の成り立ちをテーマにしたものでした。

 

そこに両手に翼を生やして登場したのが、カザフスタンのディアス・ジレンバイエフ選手

かっこよすぎでは???

いや、なんだこの、かっこよさを超えた神聖さは。

というか、私は彼のフリーの演技も見てたはずなんですが、エキシビションでの彼から受ける印象はそれをはるかに凌駕していました。

カザフスタンは、ミーシャだけでなく、更にもう1つ爆弾を隠し持っていたのか。

 

右隣の女性は3歳くらいの小さな女の子を連れていました。

この歳からアイスショーに触れられるのいいなあ。

やはり日本のアイスショーも、もっと幅広い年代の人が楽しめたらいいのにと思いました。(ワンピースオンアイス等、子供連れに向いているショーは子供用のチケットがあるみたいです)

 

選手たちのプログラム

他の大会のエキシビションと同じように、上位の成績を残した選手たちが、順にプログラムを披露していきます。

とくに試合は見れなかった女子選手たちの演技が見れるのが嬉しい。そこも踏まえて、1日でも絶対に楽しめる!と思って旅行を決めたのもありました。

 

マデリン・シーザス

彼女のプログラムは、昨シーズンのショートで滑っていたライオンキングでした。

(再び動画のスクリーンショットによる超残念低画質でお送りします)

ディズニーとの権利の関係でもう使えなくなってしまったと聞いて凄く残念だったのですが、ショーではこれからも滑るのでしょうか。大好きだったので見れてとても嬉しかったです。

 

イ・へイン

彼女はムードメーカー的存在で必要不可欠だよなあと、楽しそうに踊る姿や、最後に皆とのセルフィーを撮る姿を見て思いました。

一時期問題で活動を自粛していましたが、本当に戻ってこれて良かった。

  

ジェイソン・ブラウン

私の大好きなジェイソンもやはりエンターテイナー気質。

ノリノリで会場を沸かせていました。

 

ミハイル・シャイドロフ 

今大会で見事金メダリストに輝いた、カザフスタンの新しいヒーロー、ミハイル・シャイドロフ。

彼は昨シーズンのお茶目なパンダの着ぐるみを脱ぎ捨てて、民族衣装のような服を身にまとい、クールなプログラムを披露しました。音楽も民族音楽のよう。

彼自身からも自国への愛を感じて、すごく素敵だなと思います。

しかしあのパンダは一体なんだったんだ… 幻覚だったのか…

 

現地のミュージシャンとのコラボ

おそらく現地のミュージシャンである人達とのコラボプログラムもありました。

なんか、このショー、かなり気合入ってないか…?

 

子供たちのプログラム

子供たちのプログラムも間に沢山披露されます。

中でも一番気に入ったのが、民族衣装を着た子供たちが、We Are The Worldを歌う合唱隊にあわせて踊るプログラム。

とても幻想的でした。

みんなこんなに小さくて可愛らしいのに、器用にスピンをくるくる回りだしたり、次から次へと繰り広げる技には、目がもう釘付け。

 

試合に引き続き海外特有の自由さを感じたのが、エキシビションであろうとお構いなく、ぬいぐるみをオーディエンスがバンバン投げ込んでくること。

拾う人いないやん…… 演技をしていた子供たちが戻る時に慌てて拾ったりしていました。

 

シンクロナイズドスケーティングも

鮮やかな衣装を身にまとった、シンクロのグループも登場しました。

シンクロを見るのは初めてでした。人数が多いと、華やかさも桁違い。

民族衣装にも様々な種類があるんだなあ。調べてみたいと思います。

 

全体を通して、やはりディアスが主役となるような演目がいくつもありました。 

民族衣装を身にまとい、国旗を掲げながら滑る彼。

 

オリンピックのカザフスタンの男子シングルは、やはり2枠必要だったよ… 涙。

四大陸選手権、世界選手権とメダルを掴み、突如フィギュア界において一躍有名となったミーシャをひたすら推しまくるショーになるのかと思っていたので、少し意外でした。(ポスターも彼が中央にいましたし)

ディアスはデニスのお母さまがコーチだからなのかな。というか、そもそも彼の方がミーシャより年上でもあったんですね。

彼の堂々たる佇まいは適材適所と言わんばかりで、ひたすらに圧倒されました。

 

息をつく間もない贅沢なショー

チャレンジャーシリーズはおろか、グランプリシリーズでも、昨今エキシビションを行わない大会は沢山ある中で、このクオリティの、約2時間半に渡る、充実したエキシビション。

これはカザフスタン、この国でしか絶対に見れないショーでした!

この国の伝統文化も味わうことができ、国の威信をかけた本気のイベントだなとすごく感じました。

おそらく観客席のほとんどは地元の人たちで埋まっていたと思いますが、こんなにも魅力的なショーならば、私のような観光客に向けても大々的にアピールすべきなんじゃないかと強く思いました。

フィギュアスケートで海外観戦をしてみたいと思っている方は、ぜひとも候補の国の一つに入れてもらえたら嬉しいです。

日本から見に行く価値がそこにはあります。

 

最後に一人一人が順番に出てきて挨拶をし、それが終わった後に、ニカとミーシャがふざけて、2人でひたすらサイドバイサイドのジャンプを飛んでいて面白かったです。

君たち仲いいな~

 

リンクサイドを周回する時に、おそらく私のバナーに気づいてくれました。

実は彼の演技後に投げたぬいぐるみに、これと同じイラストと、「日本のアイスショーにまた来てね」というメッセージを添えていました。

 

最後に一同揃って挨拶。

カメラに収まりきらないほど大人数の演者たちでした。

 

からの、集合セルフィ―。

皆仲が良さそうで、とても楽しそうでした。

そう、フィギュアスケートって、選手同士の仲もすごく良いから、推してる側も勝ち負けとかに固執しなくなってきちゃうんですよね。

とにかく全ての選手たちが、自分の思い描く演技が出来ますように、といつも思います。

 

ホテルに帰還

公式練習からアイスダンス、男子フリー、それから表彰式、そしてエキシビション。

この場所でとても充実した一日を過ごせました。

 

名残惜しいですが、会場をあとにします。

行きと同じように、Yandex Goでタクシーを呼んでホステルまで帰りました。

イベント終わりでしたが、割とスムーズに捕まえることができました。

 

ホステルに着いたら、お腹が凄く空いていたので、徒歩15分の場所にあるレストランへ。

時刻は10時半を過ぎていましたが、深夜の一人歩きへの不安 <<< 空腹と食への探求心といった感じに胃袋が圧勝してしまったので、フーディ―のフードを深くかぶりながら外へ出ました。

(カザフスタンは、実は政府の渡航レベルでは「十分注意してください」の1に該当します)

でも正直、そこまで気にするほどでもなかったかな…と、何事も無かったから言えることですが。

 

そこまでして食べたかったのは、またしても中央アジア料理のプロフ

言葉が地域によって変化したので、ピラフに似ている料理です。

オイルにコーティングされてパラッパラのお米と、くたくたの野菜、そして旨味たっぷりのお肉が凄く美味しかったー!

 

ホステルまでの道の電光掲示板に、エキシビションの広告が流れていました。

推したちが平然と街に登場することに感激。

 

林檎の街ということで、林檎を模したモニュメントも色々なところで見ました。

ユニークなストリートアートになっていて素敵だ!

 

翌日も、とある場所へと出向きました。

最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

 

 

 

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