フランスの伝統菓子と言ったら数えきれないくらいありますが、1月に食べるならやっぱり、ガレット・デ・ロワでしょう。
今回ガレットデロワが食べたいがために、1月にフランスに行ってきました。
パリの街を歩きながらお店を探し回ってきたので、まとめて紹介していきます!
そもそもガレット・デ・ロワとは
ガレット・デ・ロワは「王様のケーキ」という意味で、1月6日のエピファニーと呼ばれるキリスト教の祝日に食べる、フランスの伝統菓子です。
中にフェーブと呼ばれる陶器製の飾りが入っていて、これが当たった人は王冠を被って、その日一日祝福されます。
日本でもかなりメジャーになってきたお菓子ですが、日本だと大体年明け2週間ほどで取り扱いがなくなってしまいます。クリスマスみたいに販売終了日が明確じゃないし、気を抜くと少ししか味わえずに、また来年になってしまうことが多いです。
でもガレット・デ・ロワ発祥の地フランスならば、きっと長い期間、そして有名店だけでなく、いたるところで売っているに違いないと思い、探すことにしました。
ガレット・デ・ロワの販売期間
フランスのガレット・デ・ロワは、「年明けから1月いっぱい楽しめる」という情報を目にします。
一般的な会社員で年末年始休みに旅行する、すなわち年明けすぐに飛び去ってしまうような私は、逆に年が明けないと売りださないのかな…?と気がかりだったけれども、フランスに降り立った29日からちゃんと見かけてほっとしました。
大好きなお菓子の看板にテンションが上がる。
まずはブーランジェリーを探そう
やっぱりガレット・デ・ロワを買うならばパン屋さんで。ブーランジェリーはフランスでいうパン屋さんです。
どのお店に入ってもズラッとガレット・デ・ロワが並んでいて、とても嬉しくなりました。
Les Mains Dans La Farine
ストラスブールにあるブーランジェリーです。
綺麗な模様のガレット・デ・ロワが並ぶさまは圧巻…!
でもカットされたものは取り扱いがないから、手を出しにくいなあ。
パリに到着後、ホテルへの道すがらに見つけたお店で、とりあえず最初のガレット・デ・ロワを購入しました。
Boulangerie Dupuy
お値段は24ユーロ。
平均的かなと思います。
お店の人にリベイクして食べるように言われたのと、毎朝色んなパン屋さん巡りをしていたから、結局そのまま日本に持ち帰ってしまいました…
カットしてから持ち歩いたらボロボロになっちゃうし、滞在中毎日ずっと同じガレット・デ・ロワを食べ続けるのもなんだし…
ガレット・デ・ロワ問題、難しいですね。日本の旅行中にホールケーキを買うみたいな感じかな。
フランス帰りのガレット・デ・ロワ
フランスのガレット・デ・ロワは紙袋にガサッと直入れ。
でもリベイクした時に立ち込める香りがもうたまりません。
ちょっと焦がしてしまった、汗。
中から出てきたフェーブはなぜかスヌーピー、笑。なんだか遊び心がありますね。
どこで手に入るんだろう。こういうブーランジェリー用のフェーブの卸売業者みたいなのがあるんでしょうか。
そういえば、街ではフェーブのお店みたいなものは見ませんでした。
Maison Louvard
クロワッサンがパリで7位の賞を取ったというブーランジェリー。7位ってなんか絶妙だな。ホテルから徒歩で買いに行ける距離で一番順位が高かったんです、汗。
ここには1人用のガレットデロワが販売されていました!
1人用を意味する「individuelle」が目印です。
カットされたものではなく、このタイプは割と見かけました。さすがにこのタイプにはフェーブは入っていないみたいです。
フランスで売っているガレット・デ・ロワは、frangipane(フランジパーヌ)と併記されているものが多かったです。
これは中が、私たちになじみ深いカスタードクリームとアーモンドクリームを混ぜたフィリングであるということを示しています。
これがリンゴ入りだとpomme(ポム)、チョコレートペーストだとpate a tartiner(パータ・タルティネ)なんてものもありました。
Brioche Dorée
こちらはチェーンのブーランジェリーで、街の至る所にあります。もちろんここでも取り扱いがありました。
ここでは唯一、カットされたガレット・デ・ロワを買えました。
普通の味とオレンジブロッサム味?が売っていたので、後者を選びました。美味しい!
このお店、日本にも出店してるけど、なぜか国立と東京大学の食堂にしかないんですよ。無駄にハードル高すぎません…?
街を歩いていたら、通りすがりのお店で「ガレット・デ・ロワのフェーブを当てて王様になった人」を見かけました。
人生で「ガレット・デ・ロワのフェーブを当てて王様になった人」を見かけることはそうそう無いと思います。勝手に感激しました。
現地で食べきれないなら、やっぱりお土産に考えますよね。
ガレット・デ・ロワは果たしてお土産として持って帰れるのか。それも気になってました。
ガレット・デ・ロワはスーパーでも買える
フランスの日本との最大の違いはやはり、スーパーでもガレット・デ・ロワが買えるという点。
モノプリ(Monoprix)という、フランスを代表するスーパーにいきました。
フランス独自のブランドだから、日本では買えないレアなお土産として最適。
そして目当てのものを見つけました。
モノプリのガレット・デ・ロワ
事件です。
なんと、ガレット・デ・ロワがたったの4.5ユーロ。このサイズが約650円ですよ。
そりゃ日本で取り扱ってる有名店のものとは違うだろうけど、ホールのガレット・デ・ロワがこの価格で買えるなんて、日本じゃ絶対にありえないです。
箱の中に、更にきちんと密閉された袋に入っていました。
王冠もちゃんと入っています。
モノプリのガレット・デ・ロワは、お土産に最適だなと思います。
もちろん自分用、家族用に買うのもよし。複数の人達へのお土産にするのも、特別感があって喜ばれそうです。話も弾みそう。
賞味期限は2月11日。購入したのが1月2日だったので、ゆうに一か月以上持ちます。
あと4つくらい買って帰ってくればよかった。
食べてみる
なんと、スーパーで買えるガレット・デ・ロワにも、フェーブが入ってる!
これは最大の驚きでした。
長いのに真ん中付近に入ってたものだから、カットする時点で出てきちゃいました。
ガレット・デ・ロワあるある。
マリア様なのかな…?
リベイクすることでパイ生地はサクサクになるし、味はブーランジェリーで買ったガレット・デ・ロワに遜色なく美味しいです。
モノプリでも、レジ脇で一人用のガレット・デ・ロワを販売していました。
一人旅でも手を出しやすくていいですね。
ボン・マルシェ百貨店
最後は有名な老舗デパート、ボン・マルシェを偵察。
食品フロアでやっぱり売ってました。
と、ここに来て初めて、ガレット・デ・ロワは2種類あることに気づきました。
南北で2種類に分かれているみたいです。
クロンヌ・デ・ロワ
クロンヌ・デ・ロワと呼ばれる南部のガレット・デ・ロワは、ブリオッシュのような見た目をしてました。名前も見た目もかわいい。ぱっと見では同じテーマのお菓子には思えなくてびっくり。
私たちに馴染みのあるガレット・デ・ロワは北部のものだったんですね。
調べたら、フィリングやフェーブを入れる点は、北部と同じみたいです。
かなりかさばりそうなので買いませんでしたが、レア度的にはこっちも買うべきだったかも…
まとめ
以上、フランスで手軽に買えるガレット・デ・ロワについてまとめました。
一番びっくりしたのは、どのガレット・デ・ロワにもちゃんとフェーブが入っていたこと。
日本のガレット・デ・ロワには、残念ながらフェーブは中に入っていません。あったとしても、別で渡されて自分で底から中に押し込んで入れるシステムが多いです。
誤飲を防ぐためではありますが、なんだか寂しい気持ち。
フランスでは、スーパーで買えるようなガレット・デ・ロワにまで王冠やフェーブが入っていて、焼き菓子自体以上に、1つのイベントとして大切にされていることを実感しました。
このワクワク感がシーズン中、好きなだけ楽しめるなんて羨ましいなあ。
またフランスを訪れる時も年末年始がいいな、なんて思いました。
年末年始にフランスを訪れる方は、ぜひガレット・デ・ロワを探してみてくださいね。